「もう何よ~およしになって~、そんなに強く引っ張らないで~ん。」
1限後の休み時間。
無理矢理香川を教室から引っ張り出し、人気のない最上階の廊下端まで連れ出す。
「も~う、強引なんだから~。」
「カマ口調やめろや。」
「きっひひ。」
嬉々としておどける香川にイライラが膨れ上がるも、今はそれどころではない。
「…どうして分かった。」
周囲を気にしながら、独り言安利傳銷の様なか細い声で問う水野。
「あ、やっぱりノーパンだったんだ。」
当たりくじを引き当てた子供のような笑顔を咲かせる香川。しまった、シラを切れば良かったものを。しかし、もう遅い。
「いや~さ~。プール終わった後の着替えの時さ。ど~もソワソワしてるな~おかしいな~と思ってさ。で、観察してたわけ。」
「俺を?」
「そ。」
「…キッモ。」
「きっひひ。」
香川にキモいは褒め言葉だ。ガソリンだ。
「んで見てたんだけどさ。まずラップタオル巻くでしょ、中で海パン下ろすでしょ、足から抜き取るでしょ。
ここまでは普通だったんだけど、そのあと急に1人でキョロキョロし出してさ、落ち着かないわけ。
普段なら田村とか小出とかと仲良さそうに喋りながら安利呃人着替えるのにね。
いつも楽しそうだよね~僕も混ぜてほしいな~。
あ、どうでもいいけど海パン脱いだあとはもっとチンチンとケツ、ちゃんと拭いた方がいいよ。蒸れちゃうから。」
「黙れ。」
「きっひひ。
んでその後さ、菅谷がタオル忘れたーとか言って、フルチンで着替え始めたじゃん?当然みんな菅谷に注目してさ。
そこで、今だ!と思ったんでしょ~?
んでも残念でした~。僕は水野を見てました~。
プールバッグからサッとハーパン出してさ。めっちゃ高速で履いたよね。
ハーパン、パンツじゃなくて、ハーパン。きっひひ。」
「…キモ過ぎ。」
「分かるよ~うんうん。
プールが1限だとついつい家で海パン履いてきたくなっちゃうよね。
でも、ちゃんと着替え用のおパンツも持ってこなきゃ、ダ・メ・だ・ぞ☆」
「……。」
見事なまでの洞察力と考察力に、ぐうの音も出ない水野。
キモい、ぐらいしか反論の言葉が浮かばない不利な状況に憤りを覚える。
「…誰にも言うなよ。ぜってーだぞ、言ったら殺すかんな。」
ノーパンだなんてことが安利傳銷バレたら、クラス中から笑いものにされるに違いない。
女子からは変態扱いされるかも分からない。
誰かがふざけて脱がしにかかってこようものなら…、想像もしたくない。
地獄だ。
1限後の休み時間。
無理矢理香川を教室から引っ張り出し、人気のない最上階の廊下端まで連れ出す。
「も~う、強引なんだから~。」
「カマ口調やめろや。」
「きっひひ。」
嬉々としておどける香川にイライラが膨れ上がるも、今はそれどころではない。
「…どうして分かった。」
周囲を気にしながら、独り言安利傳銷の様なか細い声で問う水野。
「あ、やっぱりノーパンだったんだ。」
当たりくじを引き当てた子供のような笑顔を咲かせる香川。しまった、シラを切れば良かったものを。しかし、もう遅い。
「いや~さ~。プール終わった後の着替えの時さ。ど~もソワソワしてるな~おかしいな~と思ってさ。で、観察してたわけ。」
「俺を?」
「そ。」
「…キッモ。」
「きっひひ。」
香川にキモいは褒め言葉だ。ガソリンだ。
「んで見てたんだけどさ。まずラップタオル巻くでしょ、中で海パン下ろすでしょ、足から抜き取るでしょ。
ここまでは普通だったんだけど、そのあと急に1人でキョロキョロし出してさ、落ち着かないわけ。
普段なら田村とか小出とかと仲良さそうに喋りながら安利呃人着替えるのにね。
いつも楽しそうだよね~僕も混ぜてほしいな~。
あ、どうでもいいけど海パン脱いだあとはもっとチンチンとケツ、ちゃんと拭いた方がいいよ。蒸れちゃうから。」
「黙れ。」
「きっひひ。
んでその後さ、菅谷がタオル忘れたーとか言って、フルチンで着替え始めたじゃん?当然みんな菅谷に注目してさ。
そこで、今だ!と思ったんでしょ~?
んでも残念でした~。僕は水野を見てました~。
プールバッグからサッとハーパン出してさ。めっちゃ高速で履いたよね。
ハーパン、パンツじゃなくて、ハーパン。きっひひ。」
「…キモ過ぎ。」
「分かるよ~うんうん。
プールが1限だとついつい家で海パン履いてきたくなっちゃうよね。
でも、ちゃんと着替え用のおパンツも持ってこなきゃ、ダ・メ・だ・ぞ☆」
「……。」
見事なまでの洞察力と考察力に、ぐうの音も出ない水野。
キモい、ぐらいしか反論の言葉が浮かばない不利な状況に憤りを覚える。
「…誰にも言うなよ。ぜってーだぞ、言ったら殺すかんな。」
ノーパンだなんてことが安利傳銷バレたら、クラス中から笑いものにされるに違いない。
女子からは変態扱いされるかも分からない。
誰かがふざけて脱がしにかかってこようものなら…、想像もしたくない。
地獄だ。